手術についての説明(子宮頚癌)
患者名 Sara   説明日 平成15年12月10日
1)現在の診断名子宮頚癌 組織型: 扁平上皮癌

現在までの検査・診察所見(組織診)により上記の診断が最も考えられます。(術前の諸検査には限界があり、術前診断と術後診断が変わることもあります。)
摘出した標本を病理検査に提出し、組織学的に最終診断をつけます。この結果が出るまで、術後7日〜10日ほどかかります。この診断の結果によっては、追加治療が必要になることがあります。
合併症として、肥満、糖尿病、高血圧、不整脈、気管支喘息、狭心症、てんかん、その他があります。

2)手術術式 広汎子宮全摘出術 付属器切除 骨盤リンパ節郭清 
傍大動脈リンパ節郭清(最終定には温存)
3)予定日時 平成15年12時16日
予定手術時間 6〜8時間 予想出血量 500〜1000ml.
周囲との癒着や状況によっては更にかかります。
4)皮膚切開の方法 縦切開
5)手術の概略と特徴 子宮頚癌の場合、手術は治療の為に行うと同時に、腫瘍の広がりを診断する目的もあります。骨盤・傍大動脈のリンパ節は、癌の広がりを確認するために摘出します。また腹腔内の癌細胞の有無を検査するため細胞診も行います。これらの摘出したものを十分に検査し、最終的な腫瘍の広がりを診断士、手術後の追加治療を検討します。
6)手術に伴い予想される合併症と危険性 @出血、輸血
大きな手術のため出血が多量となり、輸血が必要となる可能性が高くなります。術中出血量は摘出する子宮の大きさや腹腔内の癒着の程度、個人の体質によって異なります。出血が多量となり、生命に危険がおよぶと診断された場合に限り、輸血を行います(輸血および血漿分画製剤など特定生物由来製品の使用に関する同意書・輸血説明書は別にあり)。
  A感染
発熱、難治性の感染、骨盤死腔炎、創部離開などがあります。
  B消化管合併症
腸閉塞、消化管損傷、直腸障害による排便障害など---腸管の切除、人口工面造設が必要になる場合があります。
  C尿路合併症
この手術では、解剖学的に子宮の近くに存在する腸管や膀胱、尿管付近を操作するため、腸閉塞や尿管逆流現象、水蔵症などの避けがたい術後合併症を来ず場合があります。術中、術後の尿路(尿管、膀胱)損傷と障害(約5%に発生)、神経因性膀胱による排尿障害、尿管膣瘻、膀胱膣瘻、尿路感染症など−−−W−Jカテーテル留置、尿路変更術(尿管皮膚瘻、腎瘻)が必要となる場合があります。
  D血栓塞栓症
手術後は、ベッド上安静が長くなります。長期のベッド上臥床・安静により、まれに塞栓・血栓などの生命にかかわる重篤な合併症を起こすことがあります。
血栓症、肺塞栓症により、周術期死亡や後遺症発生の可能性あります。
  Eリンパ節郭清に伴う合併症
リンパのう胞、リンパ管炎、長期に渡る下肢浮腫などがおこることがあります。
  Fその他
臀部発赤、膣の短縮による性交障害などおこることがあります。
縫合不全・腹腔内出血が起こった場合、再手術の可能性があります。
7)予測できない偶発的合併症
(頭蓋内出血、心筋梗塞など)の
可能性とそれに対する対応策
合併症が麻酔、手術により増加する可能性があり、また手術中に突然、心筋梗塞、肺梗塞、脳梗塞、脳出血など、生命にかかわる重篤な合併症が起こる可能性が極めてまれにあり得ます。
8)麻酔 麻酔科専門医が担当し、原則として全身麻酔(硬膜外麻酔併用)で行います。お任せしている麻酔科専門医の先生の判断で麻酔方法が変わることがあります。
9)術後の治療について 術後の結果(癌の進展、転移の有無など)により、術後に化学療法、放射線療法などの追加治療が必要となることがあります。
10)手術直後の腹部単純写真 ガーゼや器具の遺残がないことを確認するために、手術直後に手術場で腹部単純写真の撮影を行います。
11)ネームバンドの装着 患者識別のため、手首にネームバンドを装着します。

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