| 術後の排尿障害について
排尿機能回復訓練
なんの変化も見られないまま膀胱訓練をおえ、術後9日目の朝(12/25)より排尿機能回復訓練を開始した。
また、尿管が入っている時期から、
ウブレチド・ノイメチコール 2種類の薬を毎食後1日3回服用する。
訓練方法は
尿意がはっきりしてきたり、尿意が無くっても、お腹の張り感や腰痛などで尿がたまっていることがわかる場合は、その時排尿を試みる。
はっきりとしなくても、4時間を目安に排尿を試みる。
ほとんどの場合、排尿の後でも、膀胱の中には尿が残っているのだが、尿が残っているとバイ菌が繁殖しやすくなり膀胱炎の原因となるので管を入れて尿をとる。
自分でした尿のことを 自尿、排尿後管を入れて取った尿のことを 残尿 と言う。
この自尿と残尿の量を、メスシリンダーなどで測定し、ナースセンターに置かれている表に記入していくのである。
また、排尿を試みた際の理由(用事があった、お腹の張りを感じた、尿意があったなど)も記入する。
表例
最終的に残尿が毎回50ml.になれば訓練は終了する。
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朝起きてから2・3時間ごとにトイレに座るも、出るわけが無く、その都度看護師さんに残尿を採ってもらうのだが、 尿管が外れ自由のみになったと言うだけで嬉しくって、尿が出ない事に対してはそれ程気にしていなかった。
また、1週間前にまったく同じ手術を受けた人も、私が訓練を始めたくらいにようやく少量出るようになったと聞き、1週間もすれば私も間違いなく出るに違いないと確信していた。
意外 だったのは、同じ日に同じ手術を受けた人が、私より1日遅れで訓練を開始したにも関わらず、初日1回目から尿がでたことである。
看護師さんも「何年もいるけど、こんな人は始めてだ」と言うくらい。
しかし、人それぞれ個人差があるし、人と比べてもしょうがない、私も来週には出るだろうしなんて、余裕の気持ちだった。
訓練開始後5日目(12/29)
まったくでない状態のまま5日目を迎えた午後。
出ないだろうとトイレに座ると、チョロッとでた。わずか33ml.
やったと思いつつ残尿を測ってもらうと、487ml.
溜まり過ぎて、腹圧が加わった事により出てきただけたっだ。
それでも、「おもらし」とは違ったし、それはもう嬉しいの一言だった。
訓練開始後6日目(12/30)
一度だけ 自尿 90ml. 残尿 535ml. これも貯めすぎ。
膀胱にこれほど貯まるのだと改めてびっくり。
訓練開始後7日目(大晦日)
一度だけ 自尿 75ml. 残尿 533ml. これも貯めすぎ。
貯めすぎであっても毎日1回出ているようなので、いずれ出るだろうと、まだ気持ちに余裕がある。
訓練開始後8日目(お正月)
この日は優秀で、いい感じで出始める。
自尿 5ml. 残尿 470ml.
自尿 1ml. 残尿 352ml.
自尿30ml. 残尿 460ml.
両方合わせても500ml.に納まっており、いよいよ出始めたと喜ぶ。
訓練開始後9〜11日目(1/2〜4)
3 日とも2度出ているが、貯めすぎによって出たような自尿の量で、少々不安になる。
病院はまだお正月休みなので、病室貸しきり状態。
訓練開始後12日目(1/5)
休み明け、朝より助教授のDr.がのぞきに来てくれたのだが、その際自己導尿を始めるように言われる。
この言葉を聞き、私はおしっこが出来なくなってしまったんだと大変ショックを受ける。
また、退院後も自己導尿をしながら生活していかなければならないと言う思いから涙が出る。
今まで少しでも出ていた尿がピタリと出なくなる。
訓練開始後13日目(1/6)
朝より部長回診がある。
担当Dr.が休暇中のため、代わりのDr.が部長に説明をしている時、
「排尿障害があります」との言葉を聞き 、またまた大きなショックを受ける。
もう二度とおしっこは出ないよと言われたようで、その後布団をかぶって泣いた。
当然おしっこは出ない。
看護師さんが色々話かけてくるも、つい先日までは
「絶対でるから!!」と言ってくれていた言葉が、
「絶対でるとはいえない」という言葉に代わっている。
おまけに「出なくても普通の生活はできる。もっと大変な人もいる」などとの言葉もくっ付いてくる。
それが、ますます落ち込む原因となり、しばらくは食事もまともに出来ない状態で、部屋では人目があるため、屋上に上がっては一人泣いていた。
それ以降まったくでなくなり、ますます不安は募っていく。
訓練開始当時、ナースセンターのカウンターにあった4つの記録用紙が、いつの間にか1つだけになっている。
お正月を自宅で過ごしていた患者さんたちも、病院に帰ってきて顔をあわせると「出た?」と聞かれ、みんなすごく心配をしてくれているのはわかるのだが、首を横に振るのが精一杯、言葉を発すると涙が出そうになる。
同じ病室の方からは、私がひどく落ち込んでいるのを見て、話しかけられずに、私が席を外している間にそっと励ましのお手紙を置いてくださった。
訓練開始後15日目(1/8)
あまりの落ち込みように心配してくださった看護師長が、主任のDr.に説明する事を頼んでくださったようで、午後ナースセンターに呼ばれる。
担当看護師さんと看護師長さんの間にはさまれて主任の話を聞く。
・今までこの病院で同じ手術を受けた中で、1週間以内におしっこが出た患者さんはごくわずかである事。
・まったくでなくなってしまった人は1、2%である事。
・絶対に出るとは言い切れないが、ほとんどの人がいつかは出るようになっているのだから、あせらず頑張る事。
そういう話を聞いても、やっぱり「私はその1,2%の側かもしれない」と思うと、 とにかく悲しくって悲しくって涙があふれてきた。ふと気が着くと、担当看護師さんも一緒に泣いてくれた。
訓練開始後19日目(1/12)
主治医より術後一ヶ月を期限に自己導尿を開始する事を告げられる。
放射線治療が始まるとさらに出にくくなるとも聞き 、
あと5日、なんとしても出したいけどこればっかりはと、開き直った。
すると、いままでまったく出なかったおしっこが、チョロっとではあるが出てきた。
自尿 10ml. 残尿 498ml. 貯まりすぎによるものでも嬉しい。
訓練開始後20・21日目(1/13〜14)
前日と同じように1度ずつ、数十ミリ程度出る。
また計測は不可能だが、ティッシュにそれらしいものが付着しはじめる。
訓練開始後22日目(1/15)
少量ではあるが、今までとは違い明らかに 出た と言える自尿があった。
自尿5ml. 残尿 362ml.
自尿4ml. 残尿 391ml.
いよいよ出始めたかという喜びと同時に、いや、また出なくなるかもしれないので、喜ぶのはまだ早いという複雑な心境だった。
夕方より ミニプレス が追加される。
これにより、様子を見るため自己導尿の期限が一週間のびた。らっきー
訓練開始後23日目 (1/16)
朝は出なかったのだが、2回目より出始め、貯まっていた1/3が自分で出せるようになった。
自尿1ml. 残尿 137ml.
自尿60ml. 残尿 119ml.
これの時ほど嬉しかった事はない。病棟の看護師さんたちも、拍手をして喜んでくれた。
嬉しさのあまり、 今まで心配していたみんなに、それぞれの部屋をまわり報告して歩いた。
ある人は握手してくれ、ある人は抱きしめてくれて、
それぞれみんな大変なのに自分の事のように喜んでくれた。
自尿81ml. 残尿 141ml.
自尿123ml. 残尿 387ml.
自尿31ml. 残尿 118ml.
自尿30ml. 残尿 240ml.
訓練開始後24日目(1/17)
朝1番は出ないものの、夕方には自尿と残尿の量が逆転し、残尿も50ミリ以下になる。
自尿296ml. 残尿 52ml. (6回目)
自尿98ml. 残尿 40ml. (7回目)
訓練開始後25日目(1/18)
残尿がほぼ50ml.以下に安定する。
尿が出なかったため外出も出来ない状態だったが、ようやく外出許可もおり、面会に来ていた家族と近くの大型スーパーへ本を買いに出かける。
訓練開始後26日目(1/19)
放射線治療始まる。間に合ってよかった。
訓練開始後27日目(1/20)
残尿測定が朝一番・就寝前の2回になる。
訓練開始後28日目(1/21)
残尿測定が朝一番の1回になる。
訓練開始後29日目(1/22)
朝は残尿があるものの、次のおしっこを早めにすると言う事で残尿測定終了。
しばらくは、朝神経が目覚めていない時点では出にくかったが、徐々に問題なく出るようになった。
尿意はまったく無かったので2・3時間おきにトイレに行くよう心がけた。
放射線の影響で、週末になると尿がでにくくなったが、放射線が終了するとまた出やすくなる。
退院後
退院後もしばらくは尿を計測し、飲んだ量と出た量のチェックをしていた。
退院後3ヶ月くらいから、時々尿意らしきものは感じるようになった。
●2004年12月(術後一年)、はっきりとした尿意を感じるようになっている。ただ、尿意を感じてからちょっと我慢ということが出来ないため、早い目早い目にトイレに行くようには心がけている。
●2005年3月現在(術後1年3ヶ月)、うれしいことに尿意は確実に感じるようになっている。
代替神経がかなり発達してきているようだ。人間の体ってスゴイと思う。
ただ、まだまだ座っただけで自然に出ると言う事は無く、必ず膀胱辺りに手を添えて、膀胱を押すように下腹に力を入れて出さなければならない。
良い様に言えば、いつでも止められる状態だ。これも時には便利で、子供がトイレを急いでいる時、すぐに変わってあげられる(笑)。
どこまで回復するかはわからないが、今後も変化があれば、随時記載したいと思う。
2005年6月New
術後1年半、あれだけ苦しんだ排尿障害だが、現在もいたって良好である。
最近は夜更かしする事も多く、ビールやコーヒーなどを夜遅くになって飲む毎日だ。
当然そのまま寝てしまうので、必ず明け方にトイレに行きたくなる。爆睡していても自然と尿意を感じて目が覚めるのだ。
眠い目をこすってトイレに起きるのはちょっと面倒だが、これが案外嬉しかったりする。これは排尿障害をかかえた人にしかない喜びかもしれない。

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